手芸は お好きでしょうか。
私は とてつもなく 不器用な子供でしたが 結構 手芸が好きで 小さいころから やりたがって 母をイライラさせていました。
この 不器用さも 本当に 持って生まれたものらしく 赤ちゃんの頃でさえ 袖に手を通すのに そこに 異次元空間が できて 手がどこかに消えたかとおもうほど、不器用だったと 何度も聞かされて育ちました。
小学校の工作も 粘土とか フレキシブルな素材は いいのですが きちんと折るとかきるとか できないし、組み立て能力も低いので 本当に苦労しました。
夏休みの宿題で 地球儀を つくって 紡錘形のかみをはって 仕上げるようなものがありましたが その 大変だったことは 一生忘れられません。
中学の時に、裁縫の授業があって スカートの箱ひだが まったく 理解できず 母からも 見放され、長じてわかったとき ”やっと、大人になれた!”と思ったくらいです。
このように タレントも技術もない私ですが 手芸が大好き。
いろいろなものに挑戦し、 今は 主に編み物(棒針編もカギ針編も)や パッチワークの布、糸系に落ち着きました。
決して とても 上手ではないけれど、オークションで売ることができたり よそ様への プレゼントに 使ったりもできる程度には できます。
ここまで 数十年かかって 思ったこと。
実家では とにかく 不器用な私に 母にいつも 下手なのだから高くて 良い材料を使うのは もったいないと いわれて 自分でもそう信じていました。
で 大人になって 自分の経済の中で 材料や道具をそろえるようになっても なんだか 気が引けて あまり良いものを 選ばないで いて なんとなく仕上がりに 不満を持ちながらも 自分の不器用さの故と 思っていました。
あるとき ペルーに旅行する時があって ぜひ本場のアルパカの毛糸がほしいと思い、 街の小さい店で 素敵な 矢車草色のアルパカの毛糸を みつけ 価格も日本で買う アルパカ100%のものに くらべて リーズナブルだったので 5玉ほど 購入しました。名も知れない ペルーのブランドの品でしたが、手触り感は本物っぽかったので。
帰国後、かぎ針で小さなマフラーを 編んでみました。
何とも ちょっと今までにない仕上がりです。
これはこれは 今までの 思い込みは間違いだったのでは?
そうなのです。
下手なひとこそ 良い道具、良い材料を使った方が 良いということなのです。
手の力の足りない部分を 補ってくれるということ。
当然、ちょっと 高価だったりしても 出来上がりが良ければ もともとれるというものです。
実家の母は 昭和ヒトケタの生まれで 戦中派のものが少ないころの体験者でもあり、手芸で 着るものなどを作らなくては 手に入らないこともあった世代で 経験豊富なうえに器用だったので 私の不器用さに もったいなさを感じたのでしょう。
気を付けてください。
今時は なんでも たいていは お金さえ払えば 手に入りますが
もし、子供さんが 何か作りたがったら 決して 適当にあしらわず そのやる気を 大事にしてあげてください。今までこの子は不器用と思っていても ちゃんと 教えてあげれば違うかもしれません。
今まで 作りたいけど 苦手だったり器用でないと あきらめていた方も ぜひ挑戦してください。
とてつもなく 高価なものを使う必要はないけれど 100均ショップのものではなく 最初は しっかりした道具や糸などが やりやすいのですから。
不器用な方に手ほどきしてくださる方は どうか忍耐をもってくださいね。
器用な方には わからないような 苦労があるのです。
今時の子供たちは 手先が 不器用とよく言われていますが 本来の器用不器用のうえに 経験不足も重なっています。
いろいろなものを 作る楽しさや 手を動かして 出来上がってくる楽しみを
ぜひ味わってください。
天変地異で 何もかもなくなっても 作れるてが あると心強いと思いませんか。
考えすぎかもしれませんが たかが手芸されど手芸。
下手の横好きから 好きこそものの上手なれ 目指して続けたいと 思っています。
